ネルさんのおへそ

おかあちゃんが
ボクノおなかノ下デ
ごそごそ
なにヲしていルノ？

ネルちゃんのおへそ、とってもかわいいから、写真撮ってるのよ

ふーん・・・
ところデ、
おへそってなあに？

ネルちゃんがお馬の母さんのおなかの中にいたときに、お母さんとつながっていたくだがついていたあとよ

ふぅーん・・・
やっぱわかんないヤ

お馬のおへそは、おなかの後ろ、後ろ足の間の、雄ならばたま袋の前端から前に10cmほどの正中線*上にある毛のない皮膚です。背骨方向に長い長円形で、長径4㎜、短径3.5㎜、軽く膨らんでおり、周りには蜘蛛の脚のような細い筋状の毛のない部分があります。ヒトのおへそはくぼみになっており、くぼみの底に2㎜位の丸く少し膨れた部分がありますが、ここがお馬のおへそに相当する部分だと思われます。丸い部分の周りに放射状にしわが入っていますが、これがお馬の「蜘蛛の脚」にあたるのかもしれませんね。

おへそがくぼみの底にあるというのは、哺乳類のうちでは例外で、ヒトと近縁のお猿のおへそも、写真で見たところでは、お馬と同じく「皮膚に毛のない部分がある」だけのようです。ヒトは腹に脂肪を蓄えるが、おへそ部分には毛もなければ脂肪層もできないため、皆さんご存じのような形になるのだそうです。

お馬のおへそは大きいか小さいか。初めて見たとき、ずいぶんかわいいなと思ったものです。そこで、ヒトと比較してみます。四つ足と二本足、身長で比較するのは違うような気がする。そこで胴体の長さを採用します。四肢の骨の大きさが含まれず、外から骨の形がわかりやすいので、肩先から腰骨の前端/上端の長さ　を測ってみました。お馬としては中くらいのネルさんは約120cm、身長160cmのヒトは約40cmで、ざっと3倍お馬が長い。そこにあるおへその大きさはと言えば、お馬長径4mm短径3.5mm/ヒト直径約2mm、長径を採用しても2倍といったところ。やはり、あのからだにしてはかわいい大きさだといってよいのでしょう。

なお、お馬の腹の下に入るのは危険行為です。あと肢ブンと上げられれば瞬殺です。良い子のみんなは真似しないようにね。

*正中線：左右対称形の生物体で、前面及び背面の中央を頭から縦にまっすぐ通る線。

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