ねずみのいのち
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ねずみのいのち

馬の手入れが終わってふと見たら ねずみがいる 3cmかそこらのちいさなねずみ 黒褐色のふんわりした被毛 子供だな しっぽは体と同じくらいの長さかな

日本で最小のネズミはカヤネズミ 草原でイネ科の草に丸い巣をつくって住む 成獣で頭胴長54-79mm 尾長47-91mm つまりしっぽが体より長い感じ 毛色はオレンジ色といってもいい位の明るい色 草刈りしていて巣に遭遇する 空き家ならよいが 一度巣を割いてしまい ピンク色の子ネズミがわらわらと散らばった あの時はすまん事したね あわてて子ネズミを拾って 半分残った巣に入れて 草を寄せておいたんだが 悪かった ごめん

これが子ネズミなら赤ちゃん服ということもあるから色ではわからない 日本のネズミでもっとも色のバラエティがあるのはハツカネズミ 白から褐色を経て黒まである 大きさもカヤネズミに続いて小さい 57-91mm しっぽは体長の3/4くらいで少し短い

牧場には馬の餌の穀物が貯蔵されているから 「家鼠」に住みこまれる 家鼠というと ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミを指す 多くの厩舎では猫を置いて鼠の駆除に当たらせる この牧場ではかつてミニチュアピンシャーの血筋の犬たちが放飼されていた ミニピンと言えば名うてのネズミ捕り 時たま素晴らしい追跡ぶりを見せてくれたものだった その血筋が絶え 犬の放し飼いが田舎でも社会的に許容されなくなったばかりか 犬に毒餌を仕掛ける輩も現れた 犬は繋がれねずみはやり放題 猫置けばいいのになと思うがここの家族は猫がお嫌いで というわけでたまにねずみが大発生 ドブネズミが多かった年もあるが今はクマネズミらしい ハツカネズミもいるようで ある時厩舎の2階から降ってきた 足を滑らしたか その時はネズミの種類がわからなかったが ハツカネズミの成獣であったかもしれない うちに猫を置くことになってから 猫が持ち込む獲物を調べているうちにネズミの勉強をするはめになった ネズミの種類を見分けるには 頭胴長 尾長 頭胴長と尾長の比較 毛色 腹の毛色を見る しかし子供のネズミについての詳しい記述は専門的すぎてウェブでは勉強できない 

そんなことを思っているうちに子ねずみは弱ってきたようだ 横倒しで休んでいる ちいさな腹を波打たせて この子の命は親から離れたときに尽きた わたしにはどうすることもできないしどうにかするつもりもない それでも力を振り絞って歩き続けるねずみに心を動かされないわけではない

投稿者

ゆ

茨城県

コメント

  1. 猪さん 猪さん

    ネズミさんは、狩猟鳥獣ではない、ゾ。




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